ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

木の花が少し早くて

桜も早いけど
木の花がみんな早く開いて。
 
風が実を結ぶ手伝いをしてくれるといいのだけど、
虫にはまだ少し早い。
 そんなことがちょっと気がかりです。
 
アカシデの花も早いらしい。
いつもなら一緒に開く葉の陰に隠れていたのかな。剥き出しの花が目につきます。
よくよく見たらその花は蘭にも似ていて。
私たちのお花見の尺度ではわからない
小さな世界の堂々としたつくりをしていて。
 
最近ちょっと滅入ることが続いていて。
私に話を聞いてほしいのか誰かのことを口汚く罵り続けてきた人が、お前の事なかれ主義が許せないと、今度は私に口撃対象を切り替えた。
苦手なんだ。口撃って。
静かにやることをやっている人こそ応援したいと思うんだ。
 
にしても、花が早いよね。
黙ってコツコツ実を結ぶ木々の作業を妨げているのが私たち人間なんだったら、
それは即刻猛省すべきなんだけど。
そんなことを考えて、今、次の仕事に。新しいテーマに取り組んでいます。

アカシデの花