ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ど根性バタフライ

葉が落ちると、隠れていたモノが見えてくるので、住宅街にある100×300mほどの小さな「森」で宝探しが始まります。 と言っても、宝はなかなか現れず、 去年はメジロやカラスの古巣、カマキリのたまごぐらい。 でも、月4回しか入れない場所なので、毎回なんと…

人生を変える人

つい先日、日比谷の大銀杏の下で、ひとまわりほど年上のある女性に会ってきました。 どうやら人にはそれぞれ自分の生き方を変えた人が幾人かいるようで、私にとって彼女はそんなひとりです。そしてその縁にも不思議なものを感じます。 かつて、その人が自ら…

種子という名の生命劇場

この時期は、 虫の音も小さくなり、鳥の声は聞こえどもその姿は葉に隠れていて、 足下でかさかさと鳴る落ち葉と 光を透過し始めた葉の向こうから届く木漏れ日くらいしか楽しみがなく、 森に行くのをやめようかな〜 なんてちょっと思ったりしてしまいます。 …

虫の幸せを思う

擬態、ということが多くの虫たちに仕組まれています。 ここまでがんばっている擬態にはなかなかお目にかかれませんが。 アケビコノハという名のガの一種。 全身枯葉に似た姿で、枯葉にじっとしがみついていました。陽が傾きはじめた頃だったので、もう眠りに…

ダリアの顔

数年前の母の日に、ほんの数百円で買ったダリアの苗がたくさん花をつけています。 母が大切に育ててくれているからでしょう。 小さな路地沿いにこれでもかと咲き誇っているので、 数本を切って部屋に飾ることにしました。 どれを部屋に連れていこうかとじっ…