ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

虫の幸せを思う

擬態、ということが多くの虫たちに仕組まれています。

ここまでがんばっている擬態にはなかなかお目にかかれませんが。

アケビコノハという名のガの一種。

全身枯葉に似た姿で、枯葉にじっとしがみついていました。陽が傾きはじめた頃だったので、もう眠りにつこうとしていたのかもしれません。

擬態は、敵から身を守るために仕組まれた生存戦略だとよくいいます。

これほどまで全身擬態の生き物は、この世に生きている間、幸せよりも恐怖を感じる時間の方が長いのでしょうか。

そうでなければいいなと思っています。

アケビコノハ