ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

見えなくても、生命

ここで、14年ぶりに咲いたそうです。
1本だけ。顔を出しました。
ツリガネニンジンという植物です。
 
14年間、地下で何をしていたんだろうね〜。
と、みなさんの声。
 いや〜、14年前からこの花がここにあった記憶があるなんて、みなさんの方もたいしたもんですよ。
と、私の心の声。
この小さな森が、都会の自然保護テスト区域に指定されるとかされないとか。
こんな小さな花一輪、記録に残しているのなら、十分モデル地区になり得ると思いますよ。私はさほど丁寧な活動をしていませんが、みなさんすごいですから。
 
それにしても、1本だけというのは、繁殖にはこころもとないね〜。
今年の気候で何かおかしなことになって出てきちゃったのかな〜。
とも、みなさんの声。
 
いずれにしても、私たちの見えないところに、たくさんの生き物が存在しているわけです。
生きているものがすべて見えている、
見えているものだけが生きているというわけではないということのようです。