ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

介護の終了と、手紙と花束

このブログ、介護をしながら気づいたことを綴るつもりで始めましたが、

残念なことに昨日の朝、さくらは逝ってしまいました。

この一週間具合が悪そうだったので可能な限り家にいてじっと観察していましたが、

その前の晩は、もうだめかなと思ったので、

久しぶりに床を並べて寝ることにしました。

朝、まだ息をしていましたが、生きているのが不思議なくらい衰弱していました。

 

実は、半年前、もう一匹、先輩猫を亡くしていて、

彼女たち(両方ともメスです)が私の生涯で唯二の飼い猫になると思います。

立て続けに失ってしまったので、まだ今はたぶん少し混乱していると思いますが、

落ち着いたらまた、介護について、知った限りの知識をここに残しておこうと思います。

 

混乱しているといえば…

これもひとつの介護の技かなと思うのが、

昨日、棺に何を入れるかについて、猫をたくさん保護し、多頭飼いを何年も続けていらっしゃる方がこんなことをおっしゃっていました。

 

「私は、手紙を持たせます。

亡くなった猫ちゃん宛と、その前に亡くなった猫ちゃん宛の2通。

忘れないよ、忘れてないよと、思いを伝えるためです。」

 

私も真似をして、今、手紙を書いています。

明日霊園に連れて行く予定なので。

書いていると、誰にも語れない互いの間の縁が浮かび上がってきます。

お詫びもお礼も、愛を伝える言葉も、秘密の手紙なので、遠慮なく書くことができます。

そして、先輩猫にも。

 

それからもうひとつ。

もう猫は飼わない、と今は思うので、動物病院に、ペット用オムツ、ペットシート、ペットフード、猫砂、それから大量に余ってしまった人間用のオムツ(猫用に穴をあける前のもの)をひきとってもらいました。

つまり、他界したと連絡をしたわけですが、

動物病院の先生が、きれいなお花を贈ってくださいました。

これは、ほんとうに大切な心遣いだと思います。

ひとつの命を失った心の動揺を鎮めてくれます。

週に2度も病院に通うことになっていたわけですから、信頼できる先生かどうか、

腕もですが、コミュニケーションをとりやすいかどうかも病院選びの大切なポイントだと思います。

猫を失った後、飼い主の心を気遣ってくださるのは大きな加点になると思います。

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