ショートエッセイ いきもの語り

年老いた猫が寝たきりになり、見送りました。3年間このブログを開くことを躊躇っていましたが、コロナ禍で感じ続ける生きていることの奇跡と感謝をあらためて綴ってみようと思います。

樹木の神秘

空を見上げるのは自由です。
緊急事態でも。

数日前の強風もあり、
頭上に折れた枝がないか、落ちて来る危険がないか確認しようと
今日は上を見ながら歩きました。

日に当たり細い枝がキラキラ輝く空向きの景色だけを見ていたら、
「ここはヨーロッパだよと言われたらそう見えますねぇ」
と一緒に歩いている人が言いました。
こんな時なので、
ちょいと海外旅行気分に浸るのも悪くないかもしれません。

樹木は枝先を伸ばす時、
他の木の枝に触れないように空間を開けるんですよとその人が教えてくれました。

すぐには意味がわからなかったのですが、
確かに枝先が隣の木の枝にぶつかっている木はありません。

隣の枝を避けてくるっと円を描くように自分の方に戻って伸びる枝もあるそうです。
どうしたら隣の木の枝と譲り合いができるのでしょう。
どうやって、それを知るのでしょう?

いやいや不思議。
植物のソーシャルディスタンス。
植物の力、侮れません。

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冬の森